【シドニー23日=近藤由美子】きゃりーぱみゅぱみゅ(21)が初のオーストラリア公演をシドニー市内のホール、ラウンドハウスで行った。「イェーイ。ハロー、エブリバディ~」。キュートな生きゃりーに、大歓声が上がった。

 客層は10~20代が中心。国内のファンがほとんどで女性が7割を占めた。きゃりーを意識したド派手なコスプレもあちこちで見られた。子供から年配の男女がノリノリで踊っている姿も印象的だった。

 ユーチューブで火が付いた人気は世界に浸透している。2度目の世界ツアーだが、招聘(しょうへい)元のサイトでは「J

 POP

 QUEEN」と紹介されている。日本人歌手の海外公演は、日本の所属レコード会社が費用を負担することが多いが、きゃりーは各国のプロモーターから招聘されて開催している。

 チケットは即日完売。当初の1000人から2100人収容のホールに格上げされたが完売した。ワン・ダイレクション、アブリル・ラヴィーンも出演した全国ネットの朝の人気ニュース番組に出演。公開収録でヒット曲「ファッションモンスター」を披露した。

 英語は得意ではないが、積極的に距離を縮めた。ステージでは「英語で書いてきました」とメモを取り出し、「ガンバレ~」と日本語で激励された。「This

 is

 my

 first

 time

 to

 cross

 the

 equator(赤道を初めて超えました)」とたどたどしく声を掛けると大歓声を受けた。アンコールは動物園で買ったばかりのコアラの耳をつけ、「I

 am

 koala」とアピールしてファンを笑わせた。

 熱狂し続けたファンには「どの都市よりもみんな元気。コスプレがかなり多いし、詳しく調べてくれて愛を感じました」と喜んだ。「イエスタデーはコアラとカンガルーを見てきました」と英語を少し交ぜた素朴なトークでも沸かせた。「ルー大柴さんスタイルで頑張っていきます!」。残り9公演に向けて笑顔で意気込んだ。