TOKIO国分太一(40)が土曜レギュラーとして出演するフジテレビ系「すぽると!」を、今月27日をもって卒業することを6日、番組内で発表した。09年春から出演し、五輪など数々のビッグイベント取材も経験。メッシとのサッカーゲーム対決やカメラマンと2人だけの突撃取材など、思い出を振り返った。

 国分は09年春から編集長の肩書で、「すぽると!」土曜レギュラーとして出演。5年半以上の間、数々のスポーツの現場に足を運んだ。その集大成として、今年はソチ五輪やサッカーW杯ブラジル大会も取材。一区切りをつけたとして、番組卒業が決定した。このほど取材に応じた国分は「すごい財産になりました」と感謝を口にした。

 悩みながらも思い出を3つ挙げた。12年ロンドン五輪は、フジ中継番組キャスター及び編集長として取材。負けても自分の言葉で話す錦織圭の姿に感銘を受けた。09年にサッカー・アルゼンチン代表FWメッシの取材で、1泊3日でスペインへ。メッシとゲームでサッカーを行い、勝利を収めた。「メッシにサッカーで勝ったと今後も言えるなと」。13年コンフェデレーションズ杯では、サッカー王国ブラジルで同国代表と戦う日本代表に熱くなった。

 何度も壁にぶつかった。「好きなスポーツを自分の言葉で伝える難しさを感じました。今でもそうです」。インタビューされる立場に回り、気付いたこともある。「いつ来るか分からない状態で、選手を待つのも初めての体験。あまり(人を)待たせるのはやめようと。待つ側の立場になると結構大変なんだなって」。

 海外選手のコメント取りも行った。国分とカメラマンの2人だけ、という状況を何度も経験。コンフェデ杯では必死にポルトガル語の質問も覚え、サッカー・ブラジル代表FWネイマールのコメント取りに成功した。

 「自分たちだけでスクープを取りに行く楽しさを覚えましたし、本当にタフになったと思います。ジャニーズでは経験できないことじゃないかな」。最大のスクープを聞くと、巨人の宮崎キャンプ練習中、原辰徳監督、松井秀喜臨時コーチの間に座った“奇跡のスリーショット”を挙げた。

 04年から務めてきたフジのフィギュアスケート中継番組キャスターも卒業する。長年携わった番組を卒業するが、スポーツキャスターの仕事をやめるつもりはない。「どんな形でもいいから、また戻ってこられたら。東京五輪ではまた伝える側の立場で、魅力が伝えられたらと思います」と意欲を示した。【近藤由美子】