女優川島なお美(52)が13年ぶりに映画主演することが10日、分かった。作家岩井志麻子さん(48)の小説「チャイ・コイ」の映画化作品で、異国の地で韓国人青年と激しい恋に落ちるヒロインを演じる。官能的な場面もあり、ヌードも披露しながらベッドシーンも演じるという。メガホンは伊藤秀裕監督がとり、12月公開。大人の恋愛映画として話題になりそうだ。

 川島は、仕事も恋も順調だが孤独を抱えた小説家を演じる。単身訪れたバンコクで、20代の韓国人ムエタイボクサーと出会い、あふれる欲情を止めることなく激しく愛し合い、体を求め合う「大人の非日常的ラブストーリー」だ。撮影は今年1月、全編タイでロケが行われた。相手役は、日本テレビ系「ネプ&イモトの世界番付」などに出演しているイケメン韓国人俳優イ・テガン(27)。川島はメディアなどで「驚異の50代」などと取り上げられている美しいヌードを大胆に披露した。25歳年下のテガンを相手に官能的なベッドシーンや過激なラブシーンも情感たっぷりに熱演した。

 原作小説「チャイ・コイ」は、02年に「婦人公論文芸賞」を受賞した話題作。タイトルはベトナム語で「果物」の意味。川島にとって映画主演は、作家渡辺淳一氏の小説を映画化した00年「メトレス・愛人」以来13年ぶり。

 川島は原作を読んだ時に「すごい衝撃を受けました」という。「エロチックな内容ですが、岩井さんの見事な表現力、文章力で骨太な文芸作品として、ぐいぐいひきつけられました」と作品の魅力を語る。出演依頼を受けた時には、断ることも考えたほど迷った。それでも「女性に支持される美しく官能的な世界を描きたい」と伊藤監督に申し出たところこれに同意され、出演を決意したという。相手役のオーディションにも立ち会った。全編にわたったタイロケで「集中して臨むことができた」という。また「どんな評価をいただけるか怖くもありますが、大人の女性に見ていただけたらと思います」としている。作品については「言葉の通じ合わない年も離れた男女が、それぞれ抱えている心の闇を埋め合うように求め合う、原作とはかなり違った、切ないラブストーリーに仕上がっています」と話している。

 ◆川島なお美(かわしま・なおみ)1960年(昭35)11月10日、名古屋市生まれ。青山学院大卒。在学中に芸能界デビュー。ドラマ、映画、舞台など女優業や、ラジオDJ、歌手など幅広く活動。ワイン通で知られ、フランスワイン3大産地から騎士号を叙任し、ワインエキスパート資格や名誉ソムリエの称号などを持つ。09年2月、人気パティシエ鎧塚俊彦氏(47)と結婚。特技は英会話、仏語、茶道、クラシックバレエなど。158センチ、スリーサイズはB83-W58-H86センチ。