市街地でピンチ!?

 リオデジャネイロ五輪男女マラソン代表の最終調整が大きな制約を受ける可能性が浮上した。独自に手配してスタート地点付近のホテルに拠点を設けたが、周辺の治安が悪化しているという。15日に都内で開かれた日本陸連の壮行会で、関係者が「危険があり、現地のスタッフと連絡を取りあって調整しています」と説明。影響は避けられそうにない。

 レースは海岸沿いを走る1周10キロの周回コースがメインだが、治安が問題視されるのはスタートから海岸に至る市街地で、スタートから5キロ、35キロからの残りを走る。同関係者は「下見も車に乗ってになるかも」とした。日本代表で試走を終えているのは女子の伊藤のみ。市街地は最近2度のコース変更があったが、自ら走って十分な情報収集はできそうにない。

 海岸沿いの周回コースは安全とされるが、早朝の警備体制などは不透明で、基本的には1人でのジョギングなどはできない見通し。日本陸連が確保している軍の施設も拠点から20キロ離れており、状況を難しくさせている。男子の佐々木は「受け入れるしかないですね」と言葉少なに述べた。治安という敵も立ちふさがることになる。