バドミントン女子日本代表で世界ランク10位の山口茜(19=再春館製薬所)が30日、羽田空港からリオに向けた出発を前に、同6位の奥原希望(日本ユニシス)へ挑戦状を出した。メダル獲得が期待される女子シングルスにあって、順当に勝ち進めば山口と奥原が準々決勝でつぶし合う組み合わせとなった。

 国や地域は関係なく、世界ランク順に割り振った組み合わせによって起こった不運なドロー。出場40人中最年少の山口は「一緒にメダルを取りたかったので最初のほうに当たってしまうのは残念」と言いつつも、「私は五輪でメダルが取りたいとか、世界選手権で優勝したいとか思ってやっていない。ただバドミントンが好きで、より強い人と試合をして勝つことが楽しい。奥原さんともその楽しさを感じながらやります」。

 ただ、そこまでの道は簡単ではない。難敵ぞろいの1次リーグ、決勝トーナメント1回戦では同4位のインタノン(タイ)に勝たなくては挑戦権すら得られない。その奥原とは過去6度の対戦で未勝利どころか、1セットすら奪えていない。前後左右に揺さぶる奥原の技術に翻弄(ほんろう)され、強打を封じられているのが現状。「強豪対策は練習したし、思いきってやれば大丈夫」と格上撃破へ自信を口にした。【鎌田直秀】