暑いわ、ジメジメしているわで、何だか仕事をする気も起こらない。最近、そんな日が多くないですか? 自分は若い、若いと思っていましたけれど、いつの間にか40代。なんだか腹は出てきたし、頭も薄くなってきたし。めっきり、女性にもモテなくなったなぁ…。昔はラグビーをやっていたのですが、もうそんな体力もない。せがれのサッカーの練習に付き合うだけで息がゼーゼー。私みたいなお父さん、多いですよね?

 でもやっぱり、スポーツはいいものです。記者稼業をしていると、ボーッとした毎日を過ごしていても、ギラギラした選手たちが、私のようなやる気のないオッサンに刺激を与えてくれる。少し前のことになりますが、日本代表のFW本田圭佑選手をつかまえようと張り込みをした時のこと。ひとしきり話し終えると、こんなことを言われました。

 本田 で、益子さんはいくつになったん?

 私 もう41歳やで。30代の頃みたいなギラギラ感がなくなってもうたな。

 本田 まだ若いね。これからやね。

 そうか。俺は「これから」なのか-。笑い。

 そもそも本田選手を取材する際には、アドレナリンが大量に噴き出すような感覚に陥るのです。誰にでも簡単に取材できる選手ではない。だからこそ予習復習を重ね、何度も取材のシミュレーションをしてから話を聞きに行くのです。これからも、真剣に彼と向き合おうとするのなら“老い”は許されません。

 少し話は変わりますが、15日にマーリンズのイチロー選手が、日米通算4257安打の偉業を達成。枯れることの知らない42歳はやっぱり、スゴイ。その中でも印象的な言葉がありました。

 「小学生の頃、毎日練習して、近所の人から『あいつプロ野球選手にでもなるのか』と笑われた。悔しい思いもしましたが、プロ野球選手になった」

 子供の頃からの夢を、40歳を過ぎた今でも追い続ける。誰にでもできることではないでしょう。

 だからこそ、その情熱と感動を、私たち記者は伝えたいと思うのです。

 これから7月に入れば、さらに暑い日が続くでしょう。さあ、背筋をシャキーンと伸ばして、取材に行こう。ダラダラしてばかりでは、選手が発する鼓動を、みなさんにお伝えすることはできないから。


 ◆益子浩一(ましこ・こういち)1975年(昭50)4月18日、茨城県日立市生まれ。00年大阪本社入社。サッカーW杯は10年南アフリカ、14年ブラジル大会を取材。ラグビーW杯は11年ニュージーランド大会を取材。