【シンガポール9日】日本代表のFW本田圭佑(29)が、信頼を取り戻す。W杯アジア2次予選シンガポール戦(12日)に向け、現地入りして初練習を行った。所属のACミランでは9月22日ウディネーゼ戦を最後に先発から外れ、控え暮らしが続く。鬱憤(うっぷん)を晴らすためにも、格下とのW杯予選アウェー2連戦で爆発する。
雨期に入った蒸し暑い現地で、本田が大量の汗を流した。午前中にシンガポール入り。気温31度、湿度65%。夕方から行われた初練習で、ハリルホジッチ監督が選手を集めると、9分31秒も続いた長い円陣を先頭に立って聞いた。ランニングから、単純なドリブル特訓へと基礎的な反復練習が続いても、徐々に集中力を研ぎ澄ませていった。
「相変わらず(現地は)暑いですね。この2連戦はまさしく、アジアを戦う上での戦いになる。勝ちますよ。勝たないといけない」
信頼を取り戻す-。所属クラブでは、リーグ戦で9月22日ウディネーゼ戦を最後に約1カ月半も先発から遠ざかっている。日本代表として参加した10月の中東遠征後は全5試合が途中出場。最長が7日アタランタ戦の18分間で、それ以外の4戦は10分未満。物足りなさからくる焦りと、怒り。名門ACミランの10番は故障を除けばここ数年では、最ももがき苦しんでいる。
「状態は当然のことながら簡単ではない。今までこれだけベンチに座った経験はないんでね。ベンチに座る人の気持ちが分かってきた。(でも)代表では違う立場。ターゲットは(勝ち点)3ポイントだけ」
モヤモヤを晴らすのは、得点しかない。子供の頃からそうだった。嫌なことがあっても、ゴールはいつも本田の心を満たしてくれた。クラブでの不振とは対照的に、今予選は9月3日カンボジア戦から3戦連発中。シンガポールには6月16日の対戦で術中にはまり0-0に終わったが「真ん中に人数をかけられても強引に突破しようとした反省がある。同じミスは現場の中で犯さない」。敵地2連戦で得点すれば予選5戦連発。日本も最終予選進出に大きく前進する。本田の真価が問われる。【益子浩一】

