岡田ジャパンに正月早々、「恐怖の勧告」が突きつけられた。若手中心の日本代表は2日夜、イエメンへ向け出発した。同日午後に、アジア杯予選イエメン戦(6日、サヌア)に向け大阪市内で調整練習を実施。イエメンは政情不安による治安悪化が懸念されるが、現地から「サヌア市内は基本的には安全だけど、自爆テロだけは別」との情報がもたらされたことが判明。岡田武史監督(53)は平静を装ったが、厳戒態勢の中でW杯イヤー初戦を迎えることになる。
なんとも物騒な情報が岡田ジャパンにもたらされた。日本協会関係者は「現地からは『サヌア市内は基本的には安全。でも、自爆テロを起こされたらどうしようもない』という話をされた」と漏らし、イエメンで行われるW杯イヤー初戦への不安をのぞかせた。
イエメンにはアルカイダ系組織「アラビア半島のアルカイダ」などの武装勢力が多数潜伏。昨年12月にはサヌア市内でもアジトの掃討作戦が実施され、死者も出た。治安の悪化でイエメン戦の延期の可能性も浮上したほどで、当然のように危険度は高まっている。
日本代表スタッフは「警察などがしっかり警備してくれると聞いている。でも、選手を含め宿舎からの外出はできないでしょう」と強調。空港から宿舎、宿舎と練習場など移動の際の安全面は徹底されるが、決して楽観視できる状況ではない。
ただでさえ、5日の公式練習を除く3日、4日の練習は人工芝のグラウンドしか確保できておらず、標高2300メートルの慣れない高地でもある。若手中心の「即席チーム」ながら、現地では満足な調整ができない見込みで、岡田監督が「ぶっつけ本番という感じ」と話すように不安は尽きない。
岡田監督はこの日、激しい実戦形式のメニューを選手に課し、A代表のコンセプトを若手中心のメンバーに「突貫工事」でたたき込んだ。「治安?
知らないけど、どうしようもないし、機関銃を持っていくわけにもいかない。アジアサッカー連盟と日本協会が大丈夫というのだから、それを信じるしかない」と指揮官は慎重に話した。日程面、治安面で右往左往した10年のオープニングマッチ。勝ち点1を確保すれば予選突破が決まる一戦に、ピッチ外の緊張感も背負いつつ挑むことになる。【菅家大輔】

