日本代表MF香川真司(25=ドルトムント)が代表原点の地で、通算1100得点目となるメモリアル弾を決め、再出発する。6日、ハビエル・アギーレ監督(55)と初対面しチームに初合流。現在、日本代表のAマッチ通算得点は1099得点で、ジャマイカ戦(10日、デンカS)で先制点を決めれば記念弾になる。代表初弾を決めたUAE戦(08年10月9日)以来となる新潟でのゴールで、新体制初勝利をもたらす。

 午前9時過ぎ、大雨が降る東京駅のプラットホームで香川は、新指揮官と固い握手をかわした。9月の初陣2試合には招集されず、アギーレジャパンに初めての合流。新潟行きの新幹線に乗り込む直前、アギーレ監督と笑顔で初対面のあいさつをした。「まだ会ってすぐ。これからいろいろコミュニケーションを図っていければ」と日本の10番に焦りはない。一言、二言だけ話し、新潟に入った。

 6年前、まだ19歳だった08年に代表初ゴールを決めたのが、新潟だった。惨敗に終わったW杯から、再スタートを切るには絶好の場所。6月以来3カ月ぶりの代表で、約1時間半の初日練習を終え「新鮮な面がすごくある。緊張感もあっていい。4年後(ロシアW杯)というより、新たなスタート」と雰囲気を肌で感じ再出発する。

 新潟から始まり、香川の代表ゴールは19。1つ1つが積み重なって、ジャマイカ戦でメモリアル弾が生まれるかもしれない。あと1点でAマッチ通算1100得点。しかも、節目のゴールが生まれた試合は、木村和司の400号から11年アジア杯で本田が決めた1000号まで7連勝中と、縁起も良い。いずれにしても新体制初勝利を飾るには、メモリアル弾が必要になってくる。

 チームを作り上げながら、結果も残すことが代表での宿命。10番を背負う男だ。「月1回集まってやるのが代表。今まで通りではダメなので、自分の中でチャレンジしていきたい」と、原点の地で強く誓った。【栗田成芳】

 ◆日本代表の国際Aマッチ記念ゴール

 あと1点で区切りの1100得点に到達する。23年5月23日の極東選手権フィリピン戦で清水隆三が初ゴールを決めてから、9月9日ベネズエラ戦での柴崎のゴールまで636試合で1099得点が記録されている。一方の失点はこれまで764点。通算勝敗は294勝139分け203敗(PK戦は引き分け扱い)。