<国際親善試合:日本6-0ホンジュラス>◇14日◇豊田ス

 約1年ぶりの招集となったFW乾貴士(26=フランクフルト)が、代表初ゴールを含む2ゴールと気を吐いた。出場13試合目での初ゴールは登場から90秒で決めた。後半開始から武藤に代わり出場。最初のタッチで縦パスを通すと、ゴール前へ走り込む。左手を前に出すと本田から絶妙のクロスが届く。右足インサイドできっちりと合わせた。

 後半29分には豊田が競り合ってこぼれたところを、見逃さず右足を振り抜き2点目。ザックジャパンでは無得点でW杯出場も逃したが、アギーレジャパン初出場で決めた。「うれしい。今日はごっつぁんゴールばかり。ラッキーだったと思う。1点目は圭佑くんからいいボールが来たし、2点目はこぼれてきたもの」と謙遜した。

 3トップの左サイドは、乾のほかに、先発した武藤、今回は招集外の柿谷らがひしめく。さらには中盤の香川を流れによっては起用するプランもある。だからこそ目に見える形で結果を残しておきたかった。「自分のポジションにはいい選手がいっぱいいる。まずは次の大阪の試合でアピールしなければならない」。飛躍を期して11年8月にC大阪から欧州へ渡って4年目。日の丸初ゴールに満足はしていない。

 課題も見えた。「他の選手と絡んだり、コンビネーションを意識しないと」と連係面の向上を挙げた。改善面はある。それでも、好機を見逃さず答えを出した意味は大きい。【高橋悟史】