【メルボルン(オーストラリア)18日】日本代表FW本田圭佑(28=ACミラン)に、アジアサッカー連盟(AFC)から5000ドル(約60万円)の罰金が科せられた。12日の1次リーグ初戦パレスチナ戦後のミックスゾーンでの発言が、レフェリングに対しての批判と受け取られた。日本代表はメルボルン市内で冒頭15分だけを公開して、20日のヨルダン戦へ向けた練習を行った。

 2戦連続ゴール中の本田が、AFCから罰金のペナルティーを受けた。PKで1ゴールを決めて大勝に貢献したパレスチナ戦後、取材エリアでの発言がフセイン主審(カタール)に対する判定批判と判断された。

 試合2日後の14日までに、AFCから日本国内の日本サッカー協会にレターが届いた。協会関係者によると、文書には本田の発言の詳細はなく、大まかに取材エリアで審判を批判したことが書かれてあったという。発言はAFCスタッフが直接聞いたものではなく、試合後の報道などを通じてAFCの耳に入った。

 レターを受け、当時日本代表が滞在していたブリスベンで霜田正浩強化担当技術委員長、代表チームマネジャーらが同席し、本田から事情を聴いた。本田は取材エリアでの発言を認めたため、日本協会はAFCへ状況を説明したレターを返信。事実関係に決定的な間違いがなかったため、日本協会からのレターは異議申し立てなどではなく、状況説明にとどめた。

 その後、AFCの規律委員会が開かれ、処分が決定した。これ以降は異議申し立てなどは行えない。罰金は1度、日本協会が立て替える形でAFCに支払われた後に、本田が精算するという。また、日本協会から本田への処分は行われず、口頭で注意喚起をした。

 本田はこの日の練習後、無言で取材エリアを通り過ぎ、ヨルダン戦に集中。処分について口を開くことはなかった。霜田技術委員長は「(本田と)いろいろと話はしたが、大ごとではない」と語り、今後選手らがレフェリングについて話すことについても「今大会に限らず、特に何も言っていない」と自主性に任せる方針は変えなかった。