これぞエースだ! G大阪FW宇佐美貴史(23)が、J1では初のハットトリックを達成した。第1ステージ(S)最終節のアウェー山形戦は、勝利。宇佐美の3点目がクラブのJ1通算1300得点目となった。代表での2試合を含むと公式戦9試合ぶりのゴール。ストレスを抱えながら、出した結果に手応えを得た。G大阪は第1Sを4位で終えた。
長いトンネルから抜け出した。宇佐美がJ1では初めてとなるハットトリックを達成。後半、たった12分間で3得点をたたき出した。ハーフタイムには、山形の夜空に花火が上がり、23歳のエースを前祝いした。
「なかなか点が取れてなかった。今日とって一段落つけたいと思っていた。決定的なシーンを作ったり、自分の感覚が悪くなかっただけに、今日はより得点を取るという事を意識した。結果的に3つ(得点を)取れて良かった」
後半5分、待ちに待った1点だった。代表戦を含めると、公式戦9試合ぶりの得点。ドリブルで持ち込んだMF倉田からのパスを華麗にトラップし、最後は左足で押し込んだ。「1点目を決めてまだまだ取らないと、と感じた」。2点目は宇佐美らしく、DFをかわして中央から突き刺した。
たまったストレスが一気に解放された。昨年のリーグ7戦不発に続いて、再び取れない時期がやってきた。「昨年は体の状態も悪くて、取れないのが当たり前。今回は体はキレているのに取れない。壁だろうと思っていた」。意識的にゴール前へ飛び出していくことにより、壁を乗り越えた。長谷川監督も「当たり出したら当たる。彼の能力をしっかり結果で示してくれた」と、称賛した。
もともと、深く考え込んでしまう性格だ。一日中、自分と向き合い続け、無心になるときがない。あまりに頭をフル回転してしまうため、最近は、G大阪OBの磯貝氏に助言され「陶芸教室」に通うことを決意。「無心になってリフレッシュできる。一番は親にプレゼントしたい」と、新たな癒やしも見つけた。
3点目はG大阪のJ1通算1300得点目だった。鹿島に次いで2クラブ目の快挙。自身の今季得点も13点に伸ばした。「まだまだ1試合1得点ペースじゃない」と、決して満足しない。勝負の第2Sへ。ひと皮むけたエースが反撃に出る。【小杉舞】
▼ハットトリック G大阪FW宇佐美が山形戦で達成。自身J1初。J2では13年10月27日の徳島戦で4得点している。J1通算211回目で、G大阪はクラブ別最多の21回目(2位は磐田で18回)。これで宇佐美は13ゴールで得点ランク単独1位。得点王タイトルは第2ステージ終了後に決まるが、日本選手が第1ステージ終了時に最多得点は、最終的に得点王に輝いた02年FW高原(磐田)以来。



