J2清水に、頼れる守護神が戻ってきた。右もも前の肉離れで戦列を離れていたGK西部洋平(35)が25日、静岡市内での全体練習に完全合流。セービング練習では軽快な動きで復調をアピールし、8対8のゲーム形式練習でも的確なコーチングで味方を指示。練習後には「体は動けている」と手応えを口にした。

 まだ完治はしていない。「キックは違和感がある」と吐露。この日も約30メートルの右足キックを1本だけ蹴ったのみで、ゲーム形式では左足キックだけでプレーを続けた。28日のホーム群馬戦で復帰の可能性はあるが、小林伸二監督(55)も「非常に難しいところ」と慎重な姿勢を貫いた。

 西部が先発した開幕からの6試合は2失点だったが、戦列を離れて以降は8戦12失点。GKに全ての責任はないものの、守備が不安定な状況にある。西部自ら「急にケガでいなくなってバタバタしてしまった。責任を感じている。最善を尽くす」と、1日でも早い復帰を目指す意気込みだ。

 現在、チームは4戦勝ちなし(1分け3敗)で10位。前節東京V戦で敗れ、今季初の連敗となった。上位進出のためには、もう黒星は許されない。西部は「焦ってもいけないけれど、焦りたい気持ちはある。まずは出られるように2日間やりたい」。連敗阻止へ、チーム最年長がベストを尽くす。【神谷亮磨】