新潟は0-1で東京に敗れ、今季初の連勝はならなかった。後半3分に奪われた1点を取り返すことができなかった。リオ五輪代表バックアップメンバーのMF野津田岳人(22)、後半途中出場の同FW鈴木武蔵(22)も不発に終わった。

 またも1点が遠かった。後半3分、波状攻撃から東京のMF東慶悟(26)に決められた1点が重くのしかかった。

 序盤から球際で激しく体をぶつけ合い、セカンドボールを奪い合う。そんな中、新潟はチャンスをつくった。前半23分、相手のパスを奪ったDF小泉慶(21)を起点にカウンター。中央でパスをつないでMF野津田、MF山崎亮平(27)がペナルティーエリア内に攻め込んだ。同39分には、オフサイドにはなったが、MFラファエル・シルバ(24)の縦パスから山崎が裏に抜け出した。

 リードされた後も、体を張った突破からファウルをもらった。後半23分、左サイドのFKを直接狙ったMFレオ・シルバ(30)のシュートはゴールポスト右にわずかに外れた。後半13分からFW成岡翔(32)代わって、鈴木がピッチに。左サイドを起点にスピードに乗った攻撃を見せた。

 「ホッとする時間はないぞ。どんなときでも集中し続けよう」。ハーフタイムに吉田達磨監督(42)はげきを飛ばした。ボールへの執念も、相手にかける圧力の強さも互角。だが、それがスコアには表れなかった。

 前節大宮戦で連敗を脱出。今季初の連勝で、第2ステージの反転攻勢を仕掛けるもくろみだった。前回のホーム戦だった第4節仙台戦後、レオ・シルバは「試合中に気持ちが落ちかけている選手がいた」と話した。この日は全員がアグレッシブな姿勢を失わなかった。

 第2ステージに入り、1勝5敗と大きく負け越してはいるが、すべて1点差。どちらに転んでもおかしくない試合をものにする力はついている。【斎藤慎一郎】