J2山形がJ2群馬に5-0で大勝した。22日の3回戦はJ1神戸と鈴鹿アンリミテッドFC(三重)の勝者と対戦する。前半9分、MF川西翔太(27)の先制点で波に乗った。右ショートコーナーの折り返しのこぼれ球を右足で振り抜き「いいところにこぼれてきた。早い時間帯の先制点は大きい」。昨年の天皇杯4試合で4得点を決めた“天皇杯男”が今季最多得点となる圧勝劇に導いた。

 延長戦までもつれ込んだ関西1部のアルテリーヴォ和歌山との1回戦(8月27日)から一転、プレスが機能した。1トップのFW林陵平(29)を中心に、サイドハーフで起用されたMF川西とMF鈴木が前線から積極的に相手を追い回し、終始高いラインの維持に成功した。4-0の後半44分には4戦連発となるヘディング弾を決めた林は「チーム全体でいい守備ができたから、いい攻撃ができた」と胸を張った。

 低迷するリーグ戦の追い風にする。4-1で勝った熊本戦(7月6日)以降の9戦で3分け6敗と後半戦で白星がなく、現在18位。攻守の躍動感を取り戻し、浮上のきっかけを見いだした石崎信弘監督(58)は11日の敵地清水戦に向けて「良い準備をして結果を出せるように」と意気込んだ。