今季J1に復帰したセレッソ大阪が1-0で昨季王者の鹿島アントラーズを破り、6位に浮上した。15年まで鹿島に所属したMF山村和也(27)が後半1分に決勝ゴール。守りも堅く、J1でクラブ史上初の3試合連続完封勝ち&3年ぶりの3連勝を手繰り寄せた。桜の季節に勢いをつけ、次節16日は本拠ヤンマーで、同じ勝ち点11の4位G大阪と大阪ダービーだ。
かつての本拠地が、ため息に包まれた。身長186センチの山村は、その中心にいた。後半開始39秒。頭でたたきつけた先制点が、王者鹿島を追いやった。「(ここを)目標として頑張ってきた。思い入れがある分、複雑。成長した姿を見せられてよかった」。古巣サポーターの反応が、大仕事の証明だった。
学んできたことが生きた。右サイドを駆け上がるMF関口を横目に、マークに来た日本代表DF植田を見た。ゴールに近づきながら、そっとボールから遠いサイドへ膨らむ。植田の背中から気配を消し、最後は入れ替わる形で前へ出た。シュート前の駆け引きで勝負をつけ「僕がセンターバック(CB)で嫌だったことをできた」とはにかんだ。
12年ロンドン五輪世代で日本代表主将も務めたが、伸び悩んだ。本職はCBやボランチ。だが今季就任した尹晶煥監督が新境地を引き出した。2月の宮崎合宿から長崎・国見高2年時以来のFWや、トップ下でプレー。守備、運動量、高さに、この日際立った読み。十分な働きを指揮官は「(相手との)やり合いのところもストライカーよりセンスを持っている。パフォーマンスに波がない」と高く評価した。
細かい雨に隠れ、スタジアム外の桜は満開間近になっていた。終盤の相手猛攻に耐え、クラブ史上初の3試合連続完封勝ち&3年ぶりの3連勝で勝ち点3をつかんだ。次節は大阪ダービー。日本代表MF山口は「この勢いは本物なのか、ガンバ戦に懸かっている。自分たちが試される」と言い切る。セレッソの桜は、本拠地で満開になる。【松本航】
◆山村和也(やまむら・かずや)1989年(平元)12月2日、長崎市生まれ。国見高から流通経大を経て12年に鹿島入り。同年ロンドン五輪代表で1次リーグのスペイン、ホンジュラス戦に出場。16年にC大阪移籍。J2だった同年は34試合6得点。今季は3月18日鳥栖戦で初得点。妻は女優の三村恭代。186センチ、80キロ。



