<J1:C大阪0-1鹿島>◇第18節◇14日◇長居

 ベテランが役者の違いを見せつけた。虎の子の1点をたたき出したのは、鹿島の元日本代表MF小笠原満男(33)だった。劣勢だった前半38分、ゴール正面のFKで、緩やかなカーブがかかったボールが、左サイドネットに吸い込まれた。リーグ戦では6年ぶりとなるFKでの得点。「適当に蹴ったら入りました。(前回は)記憶にない。チームが勝てるのがうれしいので、これからもっと上を目指したい」と控えめだった。

 絶賛したのはジョルジーニョ監督(47)だった。「いまさらコメントの必要はない。彼の能力の高さは見て分かるでしょ」と、当然だと言わんばかりだったが「彼は攻守にわたってタクトを取れる。リーダーシップ、駆け引きを私も求め続けているし、彼も分かっている。サッカーに心を込めてやっているし、情熱、愛情、能力の高さを感じられる」と、褒め言葉が止まらなかった。