J2山形は6日、8日の鳥栖戦(NDスタ)に備えた紅白戦を行い、新人MF太田徹郎(18)が後半から主力組でプレー。鳥栖の壁をこじ開ける新戦力として、ベンチ入りが有力になった。

 ピッチに「オ~」というどよめきが響いた。紅白戦の後半。太田は中盤からドリブルで攻め上がり、左足を振り抜いた。ボールはゴールネットへ一直線。ベンチ入りをアピールする得点を決めた。左MFとして冷静なプレーを披露。先月21日の徳島戦に続く2度目の途中出場を目指す。「たくさんの試合に出たいですけど、鳥栖戦に出られるかは分からないです」。平成元年生まれの新人は、不安な思いを口にした。

 それでも首脳陣の評価は、確実に高まっている。小林監督は「キックがいいし、シュートもいいものを持っている。徳島戦でも、左からいいクロスがあった」と振り返った。176センチ、71キロの安定した体格で、体の軸がぶれない。競り合いにも強く、攻撃的なポジションならどこでもこなせる。「1年目なので、少ないチャンスを逃さないようにしたい。ゴールも狙いたい」と力を込めた。

 チームは最近5試合で15得点と好調だが、鳥栖の守備陣はリーグ2位タイの16失点。今季開幕の鳥栖戦も堅守を崩せず、0-1で敗れた。後半途中まで無得点が続けば、太田投入の可能性は高い。「FW陣が調子いいから、みんなで頑張って、勝ち続けたい」。今季最長の連勝を4に伸ばすつもりだ。【柴田寛人】