コンサドーレ札幌のMFクライトン(30)が、中盤の左サイドで起用される可能性が浮上した。今季ここまでの公式戦は本職のボランチかFWで起用されているが、20日に札幌・宮の沢で行われたミニゲームで初めて左サイドハーフに入った。「中盤のどのポジションも経験がある」というクライトンだけに、とまどった様子は見せず「監督が求めるならば、私はその役割を果たすまで」と静かに話した。

 前節で最下位に転落した札幌は、24日にアウェーで16位と低迷する横浜と対戦する。勝ち点3をつかむには、チームで最も攻撃的なクライトンの力を十分に引き出す必要がある。左サイドハーフならばボランチより前線で起点になれる上、弱点である守備の負担も軽くなる。三浦監督は「京都戦でも外国人3選手の攻撃は良かった。特にクライトンの攻撃力を生かしたいと考えた」と説明した。

 後がなくなってきただけに、試せるものは何でも試す。三浦監督は「使っていた選手を『このポジションではダメだから外す』というのは好きではない。最後まで選手の可能性を試したい」という。この日はFW中山を右サイドハーフ、DF西嶋をボランチでテストした。21日から2日間、非公開練習で横浜戦に備える。【上野耕太郎】