「オシムチルドレン」が恩師の「現場復帰」を歓迎した。来季J2に降格する札幌の総監督就任が有力視されている、前日本代表監督のイビチャ・オシム氏(67)が22日に再来日する。同氏の千葉監督時代から教えを受け「オシムサッカーの申し子」といわれた東京MF羽生直剛(28)は「励みになります」と話した。

 オシム氏は札幌の総監督を、息子アマル氏が監督に就任濃厚で、現在クラブ側と交渉を進めている。体調回復を心待ちにしていた羽生も「むしろ札幌でやってほしいぐらいです」と喜んだ。折しも、来日直後の26日鹿島戦(味スタ)で先発復帰が確実。最近の2試合は故障で先発から外れ、チームも2連敗で優勝戦線から脱落しただけに「千葉での経験を生かせずに悔しかった。オシムさんなら必ずJリーグを見ると思うし、頑張りたい」と闘志を燃やした。

 オシムジャパンで日本代表の常連だった羽生や川崎FのMF山岸は、岡田体制下では4月の候補合宿を最後に代表から遠ざかり、15日のW杯アジア最終予選ウズベキスタン戦では千葉FW巻もベンチ登録を外れた。恩師の元気な姿は、「チルドレン」にとって何よりの発奮材料になりそうだ。【山下健二郎】