浦和エンゲルス監督の補佐役に内定したモラス雅輝氏(29)が「師匠」の窮地を救う覚悟をみせた。5日早朝に来日し、さいたま市内のクラブハウスを訪問。「監督とは5、6年前から1週間に1回は連絡を取っていた。(仕事の)詳細はこれから詰める」と早速、同監督らとの会合に出席した。浦和とはシーズン終了までの2カ月限定の契約。今日6日の非公開練習で選手にあいさつし、本格的に始動する。

 10年来の仲という同監督がクラブ首脳からACL出場権を獲得できるリーグ3位以内、天皇杯優勝を厳命されている。重圧と戦いながら逆転Vを狙う状況で、モラス氏には選手起用や戦術面、相手の分析などでのアシストが求められる。現オーストリアU-19(19歳以下)ヘッドコーチを務め、欧州サッカーを知る同氏の助言が大きな後押しになることは間違いない。

 肩書は未定で当面、ベンチ入りはしない。だが主力選手と年齢が近く、良き兄貴分として監督とのパイプ役になることが可能。日独ともに堪能で通訳としても活躍できる。「チームがうまくいくよう、監督や周辺のサポートをしていきたい」と気合十分。藤口社長は「オーストリア協会と話して、快く出していただいた。ネーティブでサッカーを話せる人は必要」と期待していた。【浜本卓也】