<J2:山形3-0徳島>◇第42節◇9日◇ポカリ
2位山形が、悲願のJ1昇格に「王手」をかけた。豊田陽平(23)と長谷川悠(21)の両FWが、今季2度目のアベック弾を決めるなど徳島に3-0で快勝。佳境の終盤戦で攻守の歯車がガッチリかみ合い、最短で23日の熊本戦(NDスタ)で歓喜のJ1昇格が決まる。
勢いが違う。いきなり口火を切ったのは長谷川だ。前半2分、右サイドを切り崩したDF宮本から低弾道のパスを受け、8試合ぶりゴールを左足で決めた。チーム初シュートを先制点に結び付けると、もう1人のFWが刺激を受けた。
前半33分だ。前線に転がったボールを執拗(しつよう)に追いかけた豊田が、相手GKのファンブルを誘いこぼれ球を蹴り込んだ。「昇格の重圧はあるけど(長谷川と)練習通りの位置取りでプレーして、チームに貢献するだけ」。チームに広がる緊張の糸を、2人合わせ今季21得点の頼れる2トップが、8月30日横浜FC戦以来のアベック弾で解きほぐした。
最近10戦不敗(9勝1分け)中のお得意さま相手でも、小林監督は手綱を緩めなかった。最近2試合、CKから3失点していた徳島の傾向を分析。前日8日にDF園田を居残り練習させ、CKからの得点パターンを体で覚えさせた。「試合前に決めていた得点プログラムの1つ」(小林監督)を忠実に守り、園田が3点目を挙げた。前節の湘南戦でもMF渡辺がロスタイムに決勝ゴール。これも直前の練習通りだった。昇格ムードに乗って好転するチームの勢いは、主将のMF宮沢が発熱で欠場しても止まらなかった。
残り3試合。この日、勝ち点3差で追走していた3位仙台が広島と引き分け、その差は5に広がった。これで次節22日に仙台が引き分け以下に終わり、翌23日に山形が熊本に勝てば、2位が確定する。99年のJリーグ加盟から10年目。夢舞台に駆け上がる歓喜の瞬間が、すぐそこまで迫ってきた。【木下淳】



