J2山形が20日、今季初の積雪で練習内容を変更した。グラウンドがある山形・天童市がこの日、約20センチの積雪を観測。小林伸二監督(48)が真っ白に染まったピッチを見て利用不可能と判断し、場所を屋内に移して短めの練習を行った。山形の“冬の洗礼”を浴びた小林監督は、影響について「昨日(19日)の練習が充実してたので問題ない」としながらも、21日に予定している紅白戦に備え、練習後の雪かきに挑戦した。

 長崎県出身の小林監督は「雪かきは人生初。選手にやらせて『山形から出ていく』って言われても困るし、僕らがやらなきゃ」。いつもとは矛先を変えて?

 「サボってんじゃないよ」とコーチ陣に指示しつつ、計30人の有志スタッフと4時間をかけてピッチ1面分(約8000平方メートル)を除雪した。

 一方で万全の態勢も、ぬかりなく整えた。小林監督は、一夜明けた21日にも雪が積もるケースを想定し、宮城・名取スポーツパークに練習場を確保。その上で往復3時間の移動の影響を考慮して、雪かきを提案した。中井川茂敏GM(50)が「監督が雪かきする姿は見たことない。この一体感が強さの理由かな」と言えば、小林監督は「明日、選手は頑張ってくれるんだろうな~」と苦労の見返り?

 に期待。ここまで積み重ねた白星のごとき雪をかき分け、J1昇格という果実をもぎとる。【木下淳】