コンサドーレ札幌が、秋に開幕し、春に閉幕するJリーグの「秋春制」に正式に異議を唱える。

 「第1回秋春制検討プロジェクト」が12月2日、東京で開催されることが21日までに決まった。J1から10、J2から5クラブの代表者が、日本協会の犬飼会長が10年からの実施を提案したシーズン移行を検討する。Jリーグが初めて行う公的な会議で、札幌は矢萩竹美社長(58)が実情を訴える。

 犬飼会長がプランを明かしてから、札幌は「反対」の姿勢を示している。冬期間の練習場所や試合会場をどう確保するのか、シーズン以降に対応する諸施設を新設、改修した場合の経費はどうするのかなど、課題は山積。矢萩社長は「雪国のクラブにとっては現実的ではない」と異を唱えてきた。

 これまでは日本協会が都道府県協会を回り「秋春制」の方向性を伝えてきたが、Jリーグ側も動きだした格好。札幌のほか新潟、山形など降雪地域のクラブはすべて招集された。すでに、各クラブには現状報告と移行した場合の問題点などを調査するアンケートが届いており、会議はそのアンケートの内容を基に協議される。

 札幌にとっては、クラブの死活問題といえる議題。矢萩社長は「しっかりデータを整理し、理論武装して臨みたい」と戦う姿勢を示した。