<J1:名古屋3-1札幌>◇第33節◇11月30日◇瑞穂陸
奇跡の逆転Vあきらめない!
悲願のリーグ初制覇を目指すピクシー名古屋が札幌に3-1で勝ち、6日の最終節大分戦(九石ド)まで望みをつないだ。引き分け以下で優勝の可能性が消滅する一戦。後半ロスタイムに今季限りで退団するDF米山篤志(32)の直接FKが決まり、勝ち点3をガッチリ確保。首位鹿島とは勝ち点2差の2位につけた。得失点差の関係もあり、逆転Vへは名古屋が大分に勝ち、かつ鹿島が札幌に負けることが条件となるが、可能性を信じてミラクルを起こす。
逆転Vの灯は最後まで消さない。望みをつなぐには勝利が絶対条件の今季ホーム最終戦。スタジアムを埋め尽くした2万人近い観衆の前で執念で勝ち点3をつかみ取った。「多くのチャンスをつくり、サポーターに3点をプレゼントすることができた。選手の努力と今日の美しいサッカーにおめでとうを言いたい」。試合後の選手らとともにスタジアム1周のセレモニーを終え、チームのタオルマフラーを首に巻いたまま会見場に現れたストイコビッチ監督は誇らしげに話した。
左足首のケガでGK楢崎を、出場停止でFW玉田、MF吉村を欠いて迎えた一戦。さらに引き分けも許されないプレッシャーもある…。そんな状況でも開始直後からエンジン全開で札幌を圧倒した。前半5分にFW杉本が倒されて得たペナルティーエリア付近のFKをMF小川が豪快に突き刺して先制。同12分、左サイドの小川からFWヨンセンへととつないだボールを杉本が押し込み突き放し、一気にペースを握った。
守備の乱れを突かれ後半25分に1点を返され、その後攻め込まれる時間帯もあったがしっかり耐え、終了間際のMF米山の劇的FK弾を呼び込んだ。この日と同じく2点を先制し前半を折り返しながら追いつかれ、ロスタイムのPKで辛くも勝利した前節23日の京都戦の過ちを繰り返さなかった。「同じミスをしないよう、ハーフタイムにみんなで話し合った」。チームを勢いづける先制弾を決めたMF小川は振り返った。
優勝の可能性は残したが条件は厳しい。次節にアウェーで大分に勝った上で、首位鹿島が札幌に敗れるしかない。逆転Vへの道は険しいが、それでも灯はまだ燃えているのは事実。名古屋が優勝の可能性を残して最終節を迎えるのはリーグ創設以来初めてのことだ。「我々の戦いはまだ終わっていない。皆さんも信じてほしい。名古屋は最後まであきらめはしない」と力強く話したストイコビッチ監督。さあラスト1戦、奇跡を信じ、まずは大分戦の勝利に全力を尽くす。【上野竜一】
◆名古屋逆転Vの条件
次節で大分戦に勝つことが絶対条件。その上で鹿島が札幌に敗れる必要がある。鹿島が引き分けた場合、勝ち点61で並ぶが、得失点差で上回るには名古屋が12点差以上をつけて大分に勝つ必要がある。事実上、名古屋が勝ち、鹿島が敗れるしかない。




