<J2:仙台1-0草津>◇6日◇最終節◇ユアスタ

 6季ぶりのJ1復帰へ、仙台が入れ替え戦(10、13日)進出を決めた。勝てば3位が確定する草津戦で1-0の勝利。後半22分、MF関口訓充(22)が挙げたJ2通算7000号ゴールを守りきった。今季を象徴する決定機を決めきれない展開だったが「焦らずに戦おう」と手倉森監督の指示をイレブンが体現。今季ユアスタ最多の1万8807人のサポーターに、磐田との入れ替え戦を制しての、J1切符ゲットを誓った。

 3位確定を告げる笛が鳴り響いた瞬間、観客が総立ちになる。ベンチで歓喜の時を待った関口が、満面の笑みの手倉森監督とガッチリ抱き合った。初の入れ替え戦切符を手にした興奮がスタジアムに充満する。仙台サポーターはもちろん、草津サポーターまでもが「ベガルタコール」の大合唱で、J1復帰の期待をイレブンに届けた。

 猛攻をかけながら、得点を奪えない。今季の戦いぶりを象徴する展開だった。前半13分、DF磯崎のシュートはバーに嫌われ、23分には相手GKと1対1の場面で、MF斉藤のシュートは枠外に。ペナルティーエリア内でDF菅井が空振りする度に、大きなため息がスタンド中から漏れた。

 「焦らずに戦おう」。前がかりになっての失点を恐れた指揮官は、そう諭して後半のピッチに選手を送った。我慢を重ねて迎えた後半22分、右サイドを突破した関口が右足を振り抜く。ゴールを確認すると、ゴール裏のサポーターとガッツポーズ。クラブ生え抜き初の日本代表候補に選出される男は「1本前のチャンスを(ポスト直撃で)外した後、反省しながらプレーしていた。冷静に蹴れた」と笑顔で振り返った。

 11月22日横浜FC戦、30日鳥栖戦は他会場の情報を入手しながら指揮した手倉森監督も、この日は情報を遮断した。「C大阪が気になったけど、この試合に集中した」。胸をなで下ろす指揮官にブレはなかった。

 試合後のセレモニー。主将の梁は「あと2つ、最後まで力を貸してください」とサポーターに頭を下げた。試合終了から約2時間半後、入れ替え戦の相手は磐田に決まった。「すぐに分析します。もっと厳しい試合になるけど、思う存分(選手を)暴れさせます」。そう話すと指揮官は、クラブハウスへ直行した。J2にくすぶり続けて5年。浮かれモードを封印して、J1復帰を実現してみせる。【山崎安昭】