福岡が、熊本FW高橋泰(28)に獲得オファーを出したことが19日、分かった。高橋は今季、J2得点ランク2位の19得点を挙げた。J参入初年度の熊本で最多の全42試合3777分間出場し、アシストもチームトップの8。福岡のほか湘南などJ2の数クラブが興味を示しているが、熊本側も残留交渉に全力を挙げる。

 高橋は19得点のうち、4分の1にあたる5点を福岡戦で稼ぎ出した。初対戦の5月6日(レベスタ)は、ハットトリックを達成。福岡の関係者は「下位(12位)チームにいながら、あれだけのゴールを決める技術がある。大久保と組めば最強の2トップになる」と評価した。今季チーム得点王(14点)のFW大久保哲哉(28)とは、柏からの完全移籍で残留交渉中。190センチの大久保と違うタイプのパートナーを探す中で、同じ九州のストライカーに白羽の矢を立てた。

 しかし、高橋は熊本の顔と言える存在。高橋自身のチームへの愛着も強く、熊本側は「金銭面以外にも説得材料はある」と引き留めに手応えを感じている。福岡は昨オフも鳥栖FW藤田祥史(25)にオファーを出したが移籍は実現せず、2年連続で引き抜きに失敗する可能性もある。