ニュー山形のキーマン候補に、指揮官が「イケイケ三銃士」を指名した。J1山形の小林伸二監督(48)は2日、長崎・雲仙キャンプで、新たな攻撃スタイルの構築に着手。J2時代は、カウンターとサイド攻撃に特化していたが、中央から仕掛け切り崩すパターンを練習した。FW坂井将吾(21)MF太田徹郎、広瀬智靖(ともに19)の特長の異なる若手の名前を挙げ、スタイル変更の申し子と期待した。

 午前トレで恒例のフィジカル強化メニューを早々に切り上げると、指揮官の号令でイレブンが戦術練習を開始した。ピッチを半分に狭め攻撃4人、守備3人の対人練習を小林監督は何度もプレーを止めて、しきりに同じ指示を与えた。「中央に入れ」。カウンター攻撃とサイド攻撃に慣れ親しんでいる選手の動きに、ぎこちなさも見られたが、ドリブルで仕掛ける意識が、選手から伝わった。

 新たな攻撃パターンを指示する指揮官の頭の中に、ある狙いがある。「セットプレーは大事にしたい。中央を使えれば(直接ゴールを狙える)いい位置でファウルをもらえる」と説明。DF石川の、正確なプレースキックの機会が増えるのは大きなメリットになる。また相手DF陣の意識が中央に向けられれば、本来のカウンターやサイド攻撃が生かされる。

 その仕掛け役として、指揮官から期待されるのがイケイケ三銃士だ。「広瀬と徹郎も期待している。坂井も含めて前で勝負できるようになってほしい。1試合は無理でも、要所の20分のためにベンチに入れるという考えもあります」と指揮官。怖いもの知らずの若さが魅力だ。

 今キャンプで初めて、指揮官から居残りで指導を受けたドリブラー広瀬は「実は中でやる方が特長が生きる」と目を輝かす。物おじしない性格の太田と速さが武器の坂井も「試合に絡みたいので頑張る」と意気込む。指揮官が「勢いづくと怖い」という若手の台頭が、J1定着のカギを握りそうだ。【山崎安昭】