<J2:C大阪4-1鳥栖>◇第1節◇8日◇長居

 4季ぶりのJ1復帰へ、C大阪が大勝発進した。1月に日本代表に選出されたMF乾貴士(20)が後半29分の開幕弾など3点に絡む活躍で、4-1で鳥栖を破る原動力になった。

 乾が、水を得た魚のようにピッチを駆け回った。後半3分に右サイドからDFを交わしてFWカイオの先制弾をアシスト。8分後にはドリブルで仕掛け、芸術的なヒールパスで香川につないで石神の2点目が生まれた。同29分に右足でダメ押しゴール。20歳の縦横無尽の活躍に、観衆からため息が漏れたほどだ。プロ3年目、初の開幕先発だった乾は「開幕戦は出たかったから、かなり気合が入ってました。ゴールはラッキーでしたね」とはにかんだ。

 1月の日本代表合宿に参加し、同20日イエメン戦で代表デビューも果たした。香川とのコンビは間違いなくJ2最強だ。次節15日の東京V戦では、首都圏で中継する日本テレビが代表戦と同レベルの撮影態勢を敷く。毎秒300コマの画像を撮ることが可能なスーパースローカメラで乾のプレーを追う。注目度はまさに全国区だ。J1昇格、そして代表定着へ。乾にとっての勝負の09年が始まった。【益子浩一】