<J1:清水3-1大分>◇第12節◇16日◇アウスタ

 J1清水が3-1で大分を下し、7戦ぶりに勝利を挙げた。前半14分、DF岩下敬輔(22)が今季初ゴールで先制。FWヨンセン(35)も2発を決めて突き放し、4月12日の川崎F戦(1-0)以来の白星を飾った。

 たまっていたうっぷんを吹き飛ばした。まずは、前半14分、岩下がMF兵働の左CKを相手DFとの空中戦に競り勝ち、先制点を叩き込んだ。ダービー(磐田戦)での敗戦後「サポーターにも申し訳ない気持ちもあるし、すごく悔しかったから、切った」と、トレードマークの長髪をバッサリ切った短髪の頭で、チームに勢いをつけた。

 さらに、3分後の同17分、ここまでわずか1得点と不振が続いていたヨンセンが、ペナルティーエリア内でMF枝村からのパスを受けると、絶妙なトラップから右足を振り抜いた。ボールは相手DFとGKの股間(こかん)を抜き、千葉戦に続くアウスタ2戦連続弾を突き刺した。後半28分にもCKのこぼれ球を自ら奪い、今度は左足で流し込み、反撃に出る大分にとどめを刺した。「点が取れない試合もあったけど、今日は取れて良かった。でも、1番はチームが勝ったこと」と、ヨンセンらしいコメントで喜んだ。

 長谷川監督は「セットプレーからの先制点が大きかった。なかなか勝ちきれなくて、ストレスがたまるゲームが続いていたけど、勝てて良かった」と、もがき苦しんだ末につかんだ7戦ぶりの白星にうなずいた。この1勝がこれからスタートする快進撃の合図になるはずだ。【為田聡史】