コンサドーレ札幌が反省を生かし、リベンジを果たす。30日、ホームに甲府を迎え撃つ。石崎信弘監督(51)は28日、札幌ドームサブグラウンドでの紅白戦で、MFダニルソン(22)の位置取りを細かく修正した。前回対戦で1-2敗戦の起因となった中盤でのカバーの遅れを改善し、第2クール初戦を勝利で飾る。

 同じ過ちは繰り返さない。石崎監督は、甲府戦での「キーマン」に指名したダニルソンの動きを入念にチェックした。紅白戦を途中で止めると「DFの前のスペースを空けるな。真ん中をやられないように」と激しくゲキを飛ばした。前回対戦時に2失点目を献上した“バイタルエリア”を確実にダニルソンにつぶさせ、雪辱を果たす構えだ。

 3月22日の対戦では前半24分、右サイドを崩されるとセンターバックの趙、吉弘がサイドに引きつけられ、中央がガラ空きになった。そのスペースへ甲府MF大西に走り込まれ、フリーで2点目を献上した。DFラインへのカバリング意識不足からの失点を繰り返さないため、石崎監督はボランチのつぶし役ダニルソンに、ポジショニングの指示を徹底した。「監督の指示通りやるだけ」。指揮官の思いを受けたダニルソンは、献身的な仕事で貢献することを誓った。

 また甲府の3トップ封じに、後方から積極的に攻撃を仕掛けていく。「FW3人に守備をさせて、1トップのような状況にできたら」とDF西嶋は言った。黒星は無駄にせず、白星奪取へのエッセンスを絞り出していく。【永野高輔】