J1磐田のFWカレン・ロバート(24)が華麗に舞い戻ってきた。8日の浜松大との練習試合に先発出場。左ひざ手術で離脱し、昨年11月以来約半年ぶりに実戦復帰を果たした。すると33分、いきなりみせた。FW中山とのワン・ツーで裏へ抜け出し、飛び出してきた相手GKを越える技ありループシュート。前日7日に誕生日を迎え、24歳初弾で自ら祝砲を上げた。「シュートは狙い通り。瞬時にあのアイデアが出てきたことが大きい」と納得の表情で話した。

 焦りはあった。12月に「分裂膝蓋(しつがい)骨」治療のための軟骨除去手術を決断。「全治3、4カ月」と言われ、今季リーグ戦序盤での復帰予定だったが、5月に入っても復帰のめどが立たなかった。「イライラしたこともあったけど、いつかピッチに立てると思って我慢してきた」。練習試合で、しかも45分間とはいえそのうっぷんを晴らした。

 今週からFWジウシーニョやMF松浦ら、けが人が続々と合流する。柳下監督は「20分、30分できそうなら連れて行くかもしれない」と、3人のナビスコ杯広島戦(13日)での帯同も視野に入れた。チームはすでに同杯予選敗退が決定した消化試合。それでも20日からリーグ再開を迎える磐田にとって、意味ある試合になりそうだ。【栗田成芳】