Jリーグ規律委員会は24日、J2東京VのFWレアンドロ(28)が相手選手から人種差別発言を受けたと主張する問題について「事実は認められなかった」という結論を出した。レアンドロは22日の甲府戦終了後に「チンパンジーなどと言われた」と話したが、規律委員会では両クラブの選手から事情を聴取。当該の甲府選手は発言を否定しており、両チームの選手にも聞いた者もいないことから処分なしとし、レアンドロは発言の有無とは関係なく試合後に騒動を起こしたことで厳重注意となった。

 Jリーグの羽生事務局長は「Jクラブが36になって外国人選手も増える中、人種差別の問題は今後も大きな課題として取り組まなければならない」と、真剣な表情で話した。選手やサポーターによる人種差別的な言動は世界的な問題。欧州連盟(UEFA)などでは無観客や没収試合の対象にもなる。この日、鬼武チェアマンは各クラブに対して「人種差別的な言動をなくすよう、選手、スタッフに徹底してほしい」という内容の書面を送った。