<J1:川崎F3-2柏>◇最終節◇5日◇柏
試合終了直後、鹿島の勝利を知った川崎Fの選手たちはピッチ上で動けなくなった。勝たなければ優勝の可能性がない最終節柏戦。前半30分からの10分間で、FWジュニーニョ、FW鄭、MF中村が立て続けにゴール。ホーム最終戦で意気込む柏の追撃を2得点に抑え、逆転優勝に望みをつないだ。終了の笛と同時に吉報を信じてベンチを見つめるが、誰も飛び出してこない。中村は悟った。「ああ、そうか…」。ピッチ上を見渡すと、あちこちで倒れ込んだままの仲間たちの姿が見えた。
これでリーグ戦は3度目の2位。雨に打たれながら引き揚げる中村の目に光るものがあった。大一番で勝ったことに「1歩1歩進んでいる」と手ごたえは感じたが「結局また2位。この喪失感は何とも言えない」と絞り出すように言うのが精いっぱいだった。
就任6年目の関塚監督はJ2からJ1を代表する強豪に育て上げたが、今も無冠のまま。最終節まで激しい優勝争いを展開しながらあと1歩が届かない。「足りなかったのものは」と聞かれると「このへん(際どい優勝争い)を経験していくことが必要なのかな」と自分に言い聞かせるように答えた。もう悔しさは十分に味わった。無冠返上を目指し切りかえるしかない。【松田秀彦】



