今季からJ2初参入する北九州は15日、福岡・北九州市の商工貿易会館で新体制の発表会見を行った。与那城ジョージ監督(58)、新入団のJリーグ経験者6選手らが出席し、抱負を語った。チームは16日に必勝祈願を行い、午後から基礎体力強化メニューを中心に始動する。

 与那城監督が「いい選手補強ができた」と、満足そうな表情を浮かべたのも当然だった。昨季からの課題だった中盤とセンターバック中心にJリーグ経験者の補強に成功。昨季はJFLで3位の31失点(最少失点は30)と堅守を誇ったが、より守備の厚みが増すだけではない。中盤を支配することで、素速い好守の切り替えから速攻も狙える。指揮官は「自分で見て迷ったら取らない。補強した選手は確実に100%いけると判断したから。活躍してもらいたい」と期待した。

 中でも昨季まで福岡で選手会長を2年続け、統率力抜群のDF長野や昨季熊本で主将を務めたDF河端の加入は大きい。長野は「得意な高さを生かし、しっかりやっていく。ヘッドで一発決めたい。福岡には絶対負けたくない」と福岡ダービーにも闘志を燃やした。

 チームは基礎体力強化をベースに16日から始動する。キャンプは行わないが、J各クラブがキャンプを張る宮崎や鹿児島に出向き、1月下旬から練習試合も重ねる予定だ。開幕まで約10試合組まれており「武者修行」でチームのレベルアップが図られる。【菊川光一】