得点王の今季最初のゴールは「泥くさ系」だった。J1磐田が7日、ヤマハスタジアムで静岡産大と練習試合を行い、FW前田遼一(28)の得点などで勝った。主力組で臨んだ前半7分に、FW荒田智之(24)が2戦連続となるゴールで先制。同15分に、前田が体で押し込み追加点を挙げた。練習試合とはいえエースの体を張った1発は、8日にキャンプ地鹿児島入りするチームに何よりの活気を与えた。
体ごとボールを押し込んだ。前半15分、MF船谷の右CKを相手GKが捕り損なうと、ボールはFW前田の目の前に転がった。GKが追いすがったが、前田は無人のゴールへ腰にボールを当ててねじ込んだ。勢い余ってポストに体を激突させた。一瞬よろけたエースは、イレブンから祝福されると、少し照れた。「あれでいいのかなという感じ」と、苦笑いを浮かべた。
昨季は右足7、左足7、頭6と利き足だけでなく、バランスよく20得点を挙げた優雅でかっこいい「エレガント系」の得点王だ。この日は珍しく腰を器用?
に動かし、最後は泥くさく締めた。「納得いかないところ?
だいぶある。もっといいプレーできるようにしないといけない」と、前半で退くと、早速2トップを組んだFW荒田と連係の確認をとった。本人は納得しなくても、ゴールが、そして真剣な姿が雰囲気を引き締めた。
「けがをしていないのがいいこと」というように順調な調整が続く。昨季は4年ぶりに開幕戦出場を果たすと、34試合フル出場し、得点王を獲得した。今季もまずはピッチに立つことを目標にしている。8日から始まる鹿児島キャンプに向け「テーマは変わらず、けがをせず練習で100%出し切ること」とした。そこにいるだけでエネルギーになる、エースの自覚だ。【栗田成芳】



