<練習試合:清水3-2名古屋>◇20日◇愛知・トヨタスポーツセンター

 役者がそろった清水は強かった。J1清水が20日、名古屋市のトヨタスポーツセンターで練習試合を行い、主力組中心で臨んだ1、2本目を3-1で快勝した。日本代表から合流したばかりのFW岡崎慎司(23)が今季チーム初実戦で初ゴール、新司令塔のMF小野伸二(30)も攻撃の起点として躍動した。開幕まで2週間。長谷川健太監督(44)は「自信をつかんだのが収穫」と、チームの仕上がりに手応えを感じていた。

 楢崎、闘莉王、玉田の日本代表3選手を擁する名古屋を粉砕した。1本目27分、立ち上がり劣勢だったチームを小野が救った。中盤でボールをキープすると「オカ!

 フローデ!」と、あえて名前を呼んでからワンタッチのパス交換で攻撃にリズムをつくると、FWヨンセンが前線に飛び出したMF兵働にパスを供給。流れるような攻撃に、慌てた相手DFがたまらずファウルを犯しPKを獲得。先制点につないだ。

 新司令塔としての貫禄(かんろく)が日に日に増す小野は「最初は流れがいいとは言えなかった。よく修正できたと思う。(先制点までのシーンは)フローデを見ながらパスを出したわけじゃないし、もしわからなかったら困るしね」と、「頭脳プレー」にしてやったりの表情だ。

 ペースをつかむと、今度は合流4日目のエース岡崎が見せた。1本目の43分、FW藤本の好守備からのショートカウンターからパスを受けると、逆サイドから中央へ走りこみ、相手DF1人をかわし楢崎が守るゴールをあっさり破った。「トラップでボールをシュートが打てる位置に止められた。代表でも点が取れていなかったし、自信にしたい」と、ゴールの感触を素直に喜んだ。

 “Wシンジ”初実戦で新システム(4-3-3)は、おもしろいように機能した。岡崎が「伸二さんが入って、落ち着いてボールが回せる。(前に)出やすいし、パスも受けやすくなった」と話せば、小野も「全体的にいい距離でできたし、バランスも良かった。チームみんなが、やりやすかったと思う」と、うなずいた。

 開幕(3月6日、広島戦)までは、28日のプレシーズンマッチ新潟戦を残すのみとなった。大詰め段階で価値ある勝利に長谷川監督は「徐々に内容は良くなってきていることは間違いない。オカもスムーズに入れた。名古屋にこういう戦いができて自信になったことが、今日の収穫ですね」と、高評価を口にした。この流れ、このゴール、この自信。このままなら清水は強い。【為田聡史】