J1清水GK武田洋平(22)が、31日のナビスコ杯予選湘南戦(午後7時=アウスタ)でプロ入り初スタメンで「プロデビュー」することが濃厚となった。29日の紅白戦で先発組のゴールマウスに立ち、無難なプレーで無失点に抑えた。プロ入り5年目にして迎えたビッグチャンスに「変に意識したり、考えすぎないようにやりたい」と、静かに闘志を燃やした。

 プロ入り後の4年間は、日本代表経験を持つ西部、山本海の両GKの影に隠れてきた。公式戦の出場はU-20日本代表として出場した07年6月にカナダで行われたU-20W杯(ナイジェリア戦)以来。「長かったと思えば長かったけど、やっと出られるとかっていうのはない」と我慢強く出番を待ち続けた。

 長谷川監督も「キャンプの時から調子は良かったし、自信を持ってやってほしい。どれだけやれるか楽しみにしたい」と期待を込めた。武田は「できれば(試合で)目立たないほうがいい。無失点にこだわりすぎず、チームが勝つことを優先したい」。“控え”めなGKが先発をつかんだ。【為田聡史】