G大阪MF遠藤保仁(30)が8日、左太もも裏に強い張りを訴え、10日の大宮戦(NACK)欠場が決まった。日本代表の7日親善試合セルビア戦(長居)で負傷。この日、茨木市内の病院で治療を受けた。肉離れの疑いもあり今後、MRI検査を受ける予定で13日のACL1次リーグ水原三星戦(万博)も欠場の方向だ。今季リーグでは3分け2敗で17位と低迷。大宮戦で今季初勝利を目指すG大阪にとって大きな痛手となった。

 今季リーグ未勝利のG大阪が、大黒柱抜きで大宮戦に挑むことになった。MF遠藤が、左太もも裏の強い張りを訴え、練習を回避。この日は治療に専念した。

 遠藤

 軽症とははっきり言えない。今は治療に専念したい。西野監督から「出ろ」と言われても、大宮戦は出られない状態です。

 7日のセルビア戦、試合中に違和感を感じた。0-3と大敗したが、疲労の蓄積が心配されていた中、少し復調気配を見せた。それだけに、けがに強く、普段は弱音を吐かない「日本の心臓」は、思わぬ故障を悔やんだ。

 西野監督は「ヤット(遠藤)は2試合くらい出られない。血腫(血の塊)もあると聞いている。まだ、はっきりとは分からないが、肉離れかもしれない。最低でも、2つくらいは試合に出られない」と説明。13日の水原三星戦も欠場の方向だ。

 今季リーグ未勝利でけが人続出のG大阪にとって、遠藤の欠場は痛い。FWルーカスが左ひざで離脱中。今週にはFWチョ・ジェジンが持病の股(こ)関節痛を再発させ、MF佐々木は左足首を痛め別メニューで調整。西野監督は「もう(選手起用の)選択肢はあんまりない。選手のコンバートも考えながら、いろいろなきっかけをつかむしかないと思っている」と悲壮な決意を語った。

 リーグ5戦未勝利は00年以来。10年ぶりの低空スタートとなった。NACKでの大宮戦はこれまで3戦全敗。遠藤不在と追い詰められた中で「鬼門」を打ち破るしかない。【奈島宏樹】