<ナビスコ杯:川崎F1-0磐田>◇準決勝第1戦◇29日◇ヤマハ

 磐田は川崎Fをホームに迎え、敗れた。第2戦の白星が最低条件だが、ナビスコ杯決勝初の「静岡ダービー」に望みを残した。

 無情にも、ボールは相手の目の前に転がった。0-0で迎えた後半5分、1対1に飛びだしたGK川口能活(35)が、1度は好セーブでブロックしたが、再び押し込まれた。2戦合計で争われるホーム戦で、相手に与えたくないアウェーゴールを献上。これが決勝点となって第1戦目を落とした。前回指揮を執った03年以来7年ぶりの準決勝に臨んだ柳下監督は「前半(第1戦)終わって0-1という気持ちでやる。勝ったら次にいける」と気持ちを切り替えた。

 試合開始早々から暗雲が立ちこめていた。前半6分にDFパクが接触プレーで負傷退場。左腓骨(ひこつ)骨折の重傷を負い、通常全治2、3カ月とされ、今季絶望の可能性も出てきた。代わって緊急登板したDF山本康が奮闘。「次の選手が準備できている」と同監督は話したが、今季序盤からプレーした韓国代表候補の離脱は、第2戦だけではなくリーグ終盤での巻き返しにも痛手となった。

 01年以来9年ぶりの決勝進出に向け、舞台は整っていた。準決勝進出を決めると、クラブはこの日の前売りチケットを「一律1000円」(指定席のみ1200円)で販売することを決定した。大幅値下げを受けて訪れた観客は1万353人。過去10年間、平日にヤマハスタジアムで開催されたナビスコ杯の試合では、最多となる観客動員から後押しを受けたが、勝利を見せることはできなかった。

 唯一の救いは第2戦がアウェーであること。勝利が絶対条件だが、いばらの道の先にはタイトルが見えてくる。【栗田成芳】