<J2:東京0-0札幌>◇第9節◇4月30日◇味スタ

 J2札幌は東京と引き分けた。DF陣は今季初の無失点と奮闘したが、攻撃陣は開幕3試合270分無得点と沈黙。02年以来9年ぶりの開幕3戦未勝利となった。シュートはV候補東京と同じ11本ながら、決定力に課題を残した。札幌は3試合で勝ち点1。次節4日の草津戦(札幌ドーム)までに再びフィニッシュの精度を磨き上げ、初勝利につなげる。

 札幌の今季初ゴールは、またもお預けとなった。後半ロスタイム、ゴール前のこぼれ球をMF宮沢がジャンピングボレー。ボールは枠を大きく上に外れていった。「惜しいチャンスはたくさんあった。1つでも決めていれば、流れは変わったのに」。DF今野、FWペドロ・ジュニオールら、J1級の戦力をそろえる東京相手に今季最多のシュート11本放ったが、サポーターに歓喜を届けることはできなかった。

 相手がどんなに強かろうと、引き分けで満足していては昇格はできない。右MFで先発出場した近藤は「いい形はあった。でも、結果的に1点も取れてない。どんな形でもいいから、点を取らないとサッカーは勝てない」。前半23分、フリーで放ったボレーシュートはゴール上へ外れた。後半41分にはMF古田が高木純からのパスに反応。左足を振り抜いたが、シュートはGK正面をついた。

 開幕から3戦未勝利で無得点。決して順調ではないが、少しずつ前進していることは確かだ。石崎監督は「ペナルティーエリアの外から無理に打つのではなく、しっかり崩してシュートまで持っていくというチャレンジはできていた」と話した。チームでは中断期間を利用し、ボールがあるエリアを細分化して、より緻密(ちみつ)なパスワークに磨きをかけてきた。4月23日の湘南戦に続き2試合連続J1降格組との対戦ながら、ひるまず、パスで崩しチャンスはつくった。残る課題はゴールだ。

 「このドローを浮上のきっかけにするには、次の試合をどう戦うかが重要」と指揮官。順位は18位と低迷も、試合をこなすごとに進化はしている。高木純は「前には進んでいる。あとは点を取ること」と言った。膨らみかけたつぼみを、ホーム札幌ドームの次節草津戦で、一気に開花させる。【永野高輔】