<ACL:C大阪4-3全北現代>◇準々決勝第1戦◇14日◇大阪・長居スタジアム
C大阪が日本代表MF清武弘嗣(21)の大活躍でベスト4進出に王手をかけた。全北現代(韓国)とホームで対戦し、清武が決勝点を含め、プロ4年目で初となる1試合2得点を記録。計3点に絡む得点能力の高さを発揮し、今日15日からのU-22(22歳以下)日本代表合宿に弾みをつけた。C大阪は3度の劣勢をすべて追いついての劇的勝利。27日のアウェーでの第2戦を引き分け以上か、4得点以上しかつ1点差で負けても初出場での4強進出が決まる。
迷うことなく右足を振り抜いた。後半36分、清武が酒本の右CKからの低いクロスを真芯で捉えた。全北現代の守備陣の間をすり抜けると、ゴール左隅に突き刺さる決勝弾となった。長身ぞろいの相手を欺くサインプレーで、3度追いついた試合を最後に決めた。
清武
ふかさないでゴロで打ったら本当にいいところに行ってくれた。練習で1度も決まったことがなかったんですが、決められてよかったです。
まさに“清武劇場”だった。前半29分にFW播戸の同点弾の起点となると、後半11分には右CKから酒本のクロスに打点の高いヘッドで再び2-2の同点とした。そして決勝点の4点目。ガッツポーズで絶叫する姿は、この日の主役だった。
清武が2得点以上決めたのはプロでは初。3失点の結果に大喜びとはいかなかったが「取られたら取り返すだけ。自分がしっかり決めないといけない」と胸を張った。C大阪に移籍した昨年以降、清武が得点した試合は9勝4分け。うちACLでは3戦全勝で、不敗神話も13試合に伸びた。
香川、家長、乾とテクニシャンが続々と欧州へ移籍していく中、C大阪が魅惑的な攻撃サッカーを続けることができるのは清武の存在があるから。エースの自覚はピッチ外でも芽生えている。前日の練習後、チームバスに乗り込む際にサインを求めるファンが路上に殺到。清武は大きな声で警備員を呼び「みんな危ないから道路には出ないで!」と、子供たちに注意を呼びかけた。今季前半までは見せることのなかったリーダーシップだった。
「これから試合を見る時は、心臓の検査をしてから見て下さい」と冗談を交えたレビークルピ監督は「アシストはエクセレント。ゴールは少しずつ良くなっているが、正直もっと取れる」と、清武にさらなる成長を求めた。ACL優勝でクラブW杯の出場権が得られる。夢の舞台へ課題はある。
清武は休む間もなく、今日15日にU-22日本代表合宿へ合流する。「いい流れで臨める。責任をしっかり持って(五輪予選の)マレーシアに勝ちたい」。A代表、U-22日本代表、そしてチームと3足のわらじを履くJリーグで一番多忙な21歳。今度は日の丸を背負い、アジアから世界への扉をこじ開ける。【福岡吉央】



