<J1:鹿島0-1柏>◇第28節◇2日◇カシマ

 柏が鬼門を突破した。アウェーで鹿島を破り、リーグ戦では過去11試合未勝利だったカシマスタジアムでついに初勝利を挙げた。前半31分にFW工藤壮人(21)が先制。同42分にDFパク・ドンヒョク(32)が2枚目の警告で退場となったが、鹿島に押しこまれながらも気迫を前面に出し、10人で守りきった。首位G大阪も勝ったため勝ち点1差は変わらないものの、清水に敗れた名古屋を抜いて2位に浮上した。

 ロスタイムの4分が終わり、試合終了の笛が鳴ると選手たちは抱き合って喜んだ。DF増嶋はピッチで大の字になり、ベンチでは歓喜の輪ができた。これまでリーグ戦では引き分けが精いっぱいだったカシマの地で、勝ち点3を獲得した。

 1人少ない状況でも慌てなかった。前半にセンターバックが退場し、本職ではないMF安を投入。ハーフタイムには相手が3トップ気味になることを見越して、4人のDFがそれぞれをマークし、1人余るように対策。ネルシーニョ監督も主将のMF大谷も、3トップ相手で守りが明確になったことを口にした。

 前節の大宮戦は勝てば首位に立てるという大事な試合で1-3の敗戦。球際の激しさが鳴りを潜める、ふがいない戦いにネルシーニョ監督も落胆した。鹿島戦に向けての練習では、味方同士で熱くなるほどの気合をみなぎらせた。

 試合後、ネルシーニョ監督はめったに使わない言葉で選手をねぎらった。「魂を前面に出した気持ちのこもったいいゲーム。ファイティングスピリットを見せてくれた」。大谷も「勝ってないスタジアムでなんとか結果を、と思っていた。勝ち点3は成長の証しだと思う」と振り返った。

 残り6試合。開幕前の目標は「6位以内」だった。ここまできたら優勝するのみだ。【加納慎也】