新生G大阪が「異色トレ」で始動した。20日、大阪・万博練習場で2部練習を実施。当初は体力測定のはずがグラウンドに飛び出すと、午後からはボールを使った珍メニューまでこなした。呂比須ヘッドコーチの威勢いいかけ声で練習開始だ。ジョゼカルロス・セホーン新監督(61)はテニスボールとソフトボール大のボール、通常のボールの3種類を用意。リフティングをするように足元の技術を反復させた。

 「ブラジルではよくやるんだ。これからは毎日やる。反復することによって、技術が向上するからね。3つの大きさのボールで反射神経を鍛えるんだ。難しく考えることはないよ」

 指揮官は冗舌に話すと、今度は自身のファイルに図解しながら戦術論を展開した。「攻撃的スタイルは変えるつもりはない。(従来より)コンパクトに保ちながら、攻撃力を出したい」。22日から始まる石垣島合宿での本格始動を前に、セホーン&呂比須新体制の大改革が熱を帯びてきた。

 この日は大黒柱のMF遠藤は状態を考慮され、別メニュー調整になった。セホーン監督は「(昨季の)故障が残っている。経過を見ながら合流時期を決める」と説明。独自色を打ち出しながら、常勝軍団作りを進めていく。【益子浩一】