<J1:大宮1-3仙台>◇第23節◇25日◇NACK

 仙台がアウェーで大宮に逆転勝ちし、8月初勝利で6試合ぶりの勝ち点3を獲得した。前半に先制を許したが、同45分にFWウイルソン(27)が今季10点目の同点ゴール。後半12分には左CKをDF鎌田次郎(27)が頭で合わせて試合をひっくり返した。ロスタイムにはMF松下年宏(28)に今季リーグ戦初ゴールも飛び出す快勝で勝ち点42。東京に敗れた首位広島に1差と迫り、射程圏に捉えた。

 蒸し暑い夜に仙台サポーターからわき起こった久々の歓喜だった。まずはウイルソンだ。前半45分、太田のヘディングに抜け出してGKと1対1。右足で冷静に股間を射抜き、試合を振り出しに戻した。仙台の外国人選手によるJ1での2ケタ得点は、02年に18ゴールを奪ったマルコス以来2人目。サポーターの間では最強助っ人の呼び声高いマルコスの応援歌を受け継いだウイルソンが期待に見合う数の得点を積み重ね、先制された嫌な流れを前半のうちに振り払った。

 後半に入ると、がぜん仙台ペース。10分にウイルソンの柔らかなクロスから、太田がバックヘッドでゴールを脅かす。さらにその直後のCKを、前半は太田にセットプレーのキッカーを任せていた梁がセット。右足でニアサイドへ正確なボールを供給し、鎌田が飛び込んだ。4月21日の東京戦以来のゴールとなる一撃を流し込み、逆転に成功した。

 7月7日に神戸に勝ってから、5戦勝ちなし。開幕から首位を快走してきた今年ですら、夏場に苦しんだ。それでも、故障者の続出や過密日程による疲労と原因ははっきりしていた。角田や富田といったケガ人が復帰し、ナビスコ杯との連戦もなくなった今、本来の全体を押し上げて前から圧力をかけるサッカーを取り戻し、息を吹き返すのは時間の問題だった面もある。

 リードしても、最後まで運動量で相手を圧倒する好調時の姿も戻ってきた。後半ロスタイムには関口のグラウンダークロスに松下が右足を振り抜き、リーグ戦今季初ゴール。途中出場の2人でダメ押しした。勝ち点1差に迫られていた3位浦和が先に勝利を決め、プレッシャーのかかる中で完勝。夏の呪縛を解き、次節は9月1日の川崎F戦だ。勢いのままに、ホームで首位奪回を決める。