<天皇杯:仙台1-0ソニー仙台>◇8日◇2回戦◇ユアスタ
仙台が、3年連続の対決となったソニー仙台を破った。前半39分にMF奥埜博亮(23)がシュートのはね返りを胸で押し込み、プロ初ゴールで先制。主導権を握りながら追加点を奪えなかったが、1点を守りきった。3回戦は10月10日に行われ、熊本と対戦する。
記念すべきプロ1号にも、奥埜にガッツポーズはなかった。前半39分、ウイルソンが左足を振り抜く。右ポストがはじいたボールが、つめていた奥埜の目の前へ。胸で押し込んだゴールは「ウイルソンがシュートにいきそうだったので、流れてくるボールに反応しようと思っていた」と狙い通りだった。
「うれしく思います」。初々しい言葉とは裏腹に、表情はさえない。右サイドでプロ2度目の公式戦スタメンもボールを失う場面が目立ち、前半45分で交代。得点を喜んだ手倉森監督だが「スタートから使うにはまだまだの部分もあるけど、使わなければ克服もできない。今日は本来の良さを出せずじまいだったということ」と指摘した。本人も「うまく試合に入れなかった。点を取れたことだけが良かったかな」と重ねた。
ただ、持ち味である攻撃面でチームを勝利に導いたことは間違いない。今季初出場した3月20日のナビスコ杯浦和戦では攻撃参加を指示されていたにもかかわらず、先輩選手に遠慮して守備的な位置でのプレーに終始。手倉森監督を苦笑いさせた。7月のサポーター感謝の集いでは新人恒例の仮装カラオケでおニャン子クラブを熱唱。爆笑を誘って「一皮むけた気がします」と、集まったサポーターに宣言した通りの?
活躍になった。
仙台大時代に4年連続で東北大学リーグ得点王に輝いた得点感覚を発揮できるようになれば、リーグ戦でも戦力として定着できるはず。泥くさくても、多少の運が味方していても、この1点をきっかけにする。【亀山泰宏】



