J2山形が、今季初の対外試合で完成度の高さを見せつけた。長崎・雲仙キャンプ3日目の10日はJ2北九州と練習試合(45分×4本)を行い、合計4-1で快勝した。キャンプで重点的に取り組んできた、スペース作りやサポートの動きを各選手が実践。MF秋葉勝(28)宮阪政樹(23)の両ボランチを起点に、次々とチャンスを作って同リーグのライバル相手に手応えをつかんだ。
「トレーニングでやってきたことが、数多く表現された」。奥野僚右監督(44)がキャンプで求めてきた形を今季初戦から披露し、練習試合4戦目の北九州を圧倒した。中盤でボールを受けた秋葉と宮阪が、長短のパスを織り交ぜてサイドへ展開。複数の選手が連動して走ることで生まれたスペースを突き、ゴールへ迫った。宮阪は「全体的にフリーでもらえる動きができた」と納得の表情だった。
両ボランチは新たな形も見せた。昨季は秋葉が攻め上がるシーンが多かったが、この試合では宮阪がペナルティーエリア内に進入。サイドを駆け上がってクロスも供給し「(秋葉さんと)話し合って違うパターンを出せた」と振り返った。2人が出場した2本目の15分まで、スコアは1-0でも完全に試合を支配した。
守備面でもキャンプの成果が発揮された。1人が相手ボールの出どころにアタックしてパスコースを限定。苦し紛れのクリアやミスを誘った。前線からプレッシャーをかけ続けたFW山崎雅人(31)が「全員が意識して球際に厳しく行けた。仕上がりは去年より上」と言うように、継続してきた戦術の上積みを示した。
新戦力も強烈にアピールした。先発出場したMFキム・ボムヨン(22=建国大)は右足で先制ゴール。秋葉、宮阪とポジションを争うMFロメロ・フランク(25=水戸)も積極的にシュートを放ち、左足でネットを揺らした。さまざまな布陣を試しながら、連係に改善の余地が見られた中での快勝。開幕へ向け、大きな手応えと自信をつかんだ。【鹿野雄太】



