磐田は4月30日、磐田市内で、3日のアウェーでの甲府戦に向け練習を行った。日本代表DF伊野波雅彦(27)は、4-0で快勝した前節湘南戦の序盤、相手との接触で左膝を打撲。2-0で折り返した時は患部が腫れていたが「3点目を取るまで」とピッチに立ち、3点目が入った直後の後半12分で交代した。だが、この日はフルメニューをしっかりこなし「打撲だけなので。今もちょっと痛いけど、痛みは半減している」と復調をアピールした。

 チームは開幕8戦目で初勝利を挙げたが、どの選手にも笑顔はない。伊野波は「休んでる暇も息をつく暇もない。むしろ、ここからの方が大事。誰も満足している選手はいない」ときっぱり。システムを「2トップ1ボランチ」から「1トップ2ボランチ」に変更し結果を出したが「これをどこのチームに対してもできるかといったらそれは分からないし。自分たちのやることは、この完成度を上げていくこと」と進化を誓う。目標は最終的に上位に立つこと。積極的に選手間ミーティングも行い、意見をぶつけ合っている。「これから先のために今までやってきたと思えばいい」。鹿島時代に5度のタイトルを経験した強いメンタリティーでチームを連勝へと引っ張る。【岩田千代巳】