<J2:札幌0-1京都>◇第12節◇3日◇札幌ド

 シュート10本も無得点。J2札幌は京都に敗れ、今季3度目の連敗を喫した。前半は主導権を握りシュート数9対2と圧倒するも決めきれず、後半21分に失点。その後は流れを引き戻せず、3月17日神戸戦以来9試合ぶりの完封負けとなった。今季リーグワーストのホーム5敗目。プレーオフ圏6位との勝ち点差は6に開いた。勝ち点13のままで、15位から18位に順位を落とした。

 寂しい幕切れとなった。前半から押し込みながら無得点での敗戦。スタンドからのブーイングも、ほとんどなし。内容は悪くなかっただけに財前恵一監督(44)も「前半は狙いどおりだったが試合は90分の結果で決まるもの。選手は頑張ったが最終的には力の差を感じざるを得ない結果となってしまった」と悔やんだ。

 一瞬のスキをつかれた。0-0の後半21分、FKからサイドに展開され、最後はMF岡本が振り切られ京都DF安藤に得点を許した。「1発で飛び込んでしまい責任を感じている」と岡本。最後は高さのある上原、横野と、足の速い榊を前線に置き点を取りにいったが、最後までゴールを決めることはできなかった。

 同じパターンでの敗戦を繰り返している。3月10日栃木戦でも、シュート数15対9と優位に進めながら0-1で敗れた。今回も決定機はあった。前半39分、FW前田が荒野とのパス交換からゴール前に抜け出し右足でシュートを放つも、ボールはGK正面に飛んだ。「決まらなければイメージも何もない。しっかり練習しないと」と反省した。

 序盤で決めきれずに負けるパターンが2度。前節熊本戦のように追いつかれた直後に連続失点し逆転負けしたのが3月20日松本戦、4月7日岡山戦と合わせ3度。財前監督は「少ない点差の試合をしっかりものにしないと厳しいJ2を戦い抜けない」と言う。内容的に圧倒されて敗れた3月17日神戸、同31日G大阪戦以外の5敗は、勝ち点をとりこぼしているとも取れる。プレーオフ圏に食らいつくには拮抗(きっこう)した試合で、勝ち点を拾う、ずるさも必要だ。

 3月24日福岡戦以来7試合ぶりのフル出場となったDF松本は「ワンプレーの大切さをしっかり考えないと」。ホーム5敗はリーグワースト。6位との勝ち点差は6に開いた。引き離されないためにも、中2日で迎える敵地での北九州戦での勝ち点3が、重要になってくる。【永野高輔】