<J1:仙台0-0湘南>◇第14節◇6日◇ユアスタ

 引いて守る相手を崩しきれなかった。仙台はホームで湘南とスコアレスドローに終わった。FW武藤雄樹(24)が3年目でリーグ戦初スタメン。MF梁勇基(31)を今季初めて先発からボランチで起用するなど攻めの姿勢で挑んだが、ゲームは支配しても得点を奪えなかった。

 念願のリーグ初スタメンはユアスタだった。武藤が手倉森監督の期待に応えるべく、スタートから飛ばした。前半2分、右足でチームのファーストシュートを放つ。23分には縦パスをヒールで流し、ウイルソンの決定的なチャンスを演出。29分には得意のドリブルで中央をこじ開け、右足を思い切り振り抜いた。後半20分に赤嶺がベンチへ下がると、こだわりのあるFWへ。ボールを回しながら得点が奪えない展開の中、変化を生み出そうと必死にもがいていた。しかし、リーグ戦ホーム初ゴールは奪えず、40分に無念の交代となった。

 中断期間をはさんで臨んだナビスコ杯準々決勝は2試合で5失点して敗退。このままでリーグ戦は10位から巻き返せるのか-。前日5日、手倉森監督は選手に言った。「メンバーは明日の朝まで考えさせてくれ」。スタメンは前日のうちに伝えるのが通例だが、今回に限ってはクラブハウスで行った当日のミーティングで発表。選手に緊張感を持たせるとともに、自らもギリギリまで考え抜いた。「大一番だからな」。そうやって出した結論が、武藤の抜てきであり、梁の先発ボランチ起用だった。

 ロングボールとつなぐ場面の使い分け、縦に仕掛ける意識と随所に変化は見られたものの、結局、肝心のゴールを最後まで奪えなかった。終盤には相手に走り負けてカウンターでピンチを招くシーンも。消化不良ともいえる、ホームでの悔しい引き分け。試合後、サポーターから拍手でたたえられていた湘南に対し、仙台は今季最大規模のブーイングにさらされた。次は中3日で大分戦。閉塞(へいそく)感を打ち破り、過酷な夏場の連戦を乗り切るためにも、勝ち点3がほしい。【亀山泰宏】